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2006/01/12

(講演)江戸東京博物館企画展示「江戸の学び-教育爆発の時代-」関連講座やります

 去年は江戸東京博物館の友の会(「えど友」)で講演をさせて頂きましたが、今年も同館とご縁があります。
 ことし江戸東京博物館2月・3月の企画展示(平成18年2月18日(土)~平成18年3月26日(日))は「江戸の学び-教育爆発の時代-」です。「教育爆発」という言葉は、教育学分野ではよく使われる言葉です。江戸時代は「教育爆発」がおきた時代でした。この「爆発」を見学者に実感させられるか否かが展示の勝負の分かれ目になるでしょう。
 東京都公式ホームページでは「生涯学習社会の本格的な到来を迎えつつある現在、「学び」に生き甲斐を見いだそうとする人々が多くなってきました。こうした変化は社会の成熟のようにみえますが、歴史をひもといてみると、江戸時代にも「学び」を楽しみとする多くの人々を見いだすことができます。この展覧会は、江戸時代の人々が「学び」とどのように向き合っていたのかを、寺子屋関係資料・和算奉納額・俳句奉納額・昌平坂学問書(原文ママ)関係資料などの資料を中心に再発見するものです」とあります。
 わたしはこの企画展示で関連講座の講演をすることになりました。

第6回「文字を知った人々-江戸時代の読み書き事情-」
講師:高尾善希(立正大学非常勤講師)
日 時 3月2日(木) 14:00~15:30 (定員130名)
講座コード 0601-5-06
応募締切 2月14日(火)
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/event/culture/culture06fuyu.html

 なぜわたしが? 教育史?
 そう、実はわたしは江戸時代の識字論に関する論文を書いたことがあるのです(教育史ではありません、むしろ教育という観点では追えない識字論を意識しました)。「近世後期百姓の識字の問題」(『関東近世史研究』50号)という論文です。この論文を面白がって引用くださったのは青木美智男さんという研究者のみで、あとは沈黙に近い扱いのまま、何年かが過ぎ去りました。
 この論文では村に残る江戸時代の選挙投票用紙(村役人を選出するときに使ったもの)などを使って江戸時代の百姓の識字の実態分析をしています。このわたしの論文で使われた選挙投票用紙が企画展示の展示品リストにあり、それでわたしが講演を頼まれたわけなのです。やっとわたしの成果が日の目をみました。
 この論文、なかなか面白いんですよ。講演では論文の内容をわかりやすく説明したいと思っています。応募締め切りは2月14日(火)、くわしくは江戸東京博物館のホームページでどうぞ。

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コメント

はじめまして.通りすがりのものですが,いつも楽しく拝見させていただいております.
私は理科系の院生なのですが,歴史に興味があり趣味としております.そこで,最近は少し学術的にしてやろうなんて思い,論文を一つ読んでみようかなと思った次第です.そこで,調べ始めてすぐに頓挫しました.
理科系には電子ジャーナルが整備されており,1995年以降のペーパーはほとんど全て,すぐにウェブで検索・閲覧が可能です.しかし,文科系には調べた限りそういった類のものが見つかりません.もちろん,大学の図書館に行けばジャーナルがあるでしょうが,それを一つずつ見て自分の読みたいものを見つけるのも大変...
文科系の研究者は,過去の類似研究を調べたりする際にはどうされているのですか.

投稿: kyotoflow | 2006/01/15 16:47

わたしの分野でいいますと、たとえば国会図書館HPに論文検索がありますから
http://www.ndl.go.jp/jp/data/opac.html
それで調べることができますし、論文にある註を芋蔓式に辿ることでも、充分にカバーすることができます。「史学雑誌」には近頃出された論文が纏められているので題名だけ目をとおすようにしています。
また、問題関心といっても、具体的な事柄だけではなく、抽象的な事柄も扱いますから、見方によって先行研究の組み方が変わります。したがって、いままで出された論文の内容を、たとえ拾い読みであっても、ひろく読み込んでおく必要があると思います。時代やテーマは違っていたとしても、自分の研究と関連する議論が盛り込まれていることもあります。
理系の電子ジャーナルにあたるものは文化系では存在しません。議論しあう人びとの範囲が日本国内に限られていること、新発見競争があまりないことなどが原因かもしれません。

投稿: 高尾 | 2006/01/16 08:25

なるほど,わかりました.ありがとうございます.
「ワン・コイン古文書講座」:面白そうですね.機会があれば参加してみたいと思います.

投稿: kyotoflow | 2006/01/18 16:25

是非々々、お願いします。

投稿: 高尾 | 2006/01/18 17:16

いつも大変お世話になっております。
今度、「江戸の学びー教育爆発の時代」展で御講演をされるということですが、拙宅に、林家文書・「林とも手習帳1~8」「上組入札」、「中組入札」の展示許可依頼がありました。これは高尾さんが紹介頂いたからなのでしょうか?
いろいろお世話になりますが宜しくお願いいたします。

投稿: 林 信行 | 2006/01/21 16:34

お世話になっております。そうですね、林とも手習帳1~8・入札は、両方とも拙稿にのっている史料で、江戸博さんに展示史料としてわたしがオススメしたものです。赤尾村林家は将来いろいろ紹介されるのではないでしょうか。
こちらこそよろしくお願い致します。

投稿: 高尾 | 2006/01/21 20:50

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