(雑感)雪つもる元旦に思うこと―戦後60年を経て―
みなさま、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。珍しく雪つもる年明けとなりました。きのう大晦日は子どもと雪で遊びました。
さて、2005年になる今年は、アジア・太平洋戦争(以下「戦争」)戦後60年にあたります。ちなみに、わたしの父が昭和20年(1945)の生まれだから、彼の歳を数えれば、戦後何年かがわかるようになっています。父は今年で暦が還りました。わたしも歳を喰う筈です。
古文書を探しに現地調査をすると、ご老人方のいろいろな貴重なお話に接することができます。調査する当方の目的は、もちろん主に江戸時代の話や史料なのですが、昔の話題といえば、どうしても戦争の話が出てきます。今まで江戸時代の話をしていたとしても、すぐに話が脱線して戦争の話になってしまう。「いやあ、あのときは大変な時代だったんだよ」。お聞きする当方も、―主目的の江戸時代の話は措いて―、その戦争の話にしばし耳を傾ける。自分のおじいさん・おばあさんから聞いた、おとぎ話のような遠い昔の江戸時代の話よりも、自分が経験した戦争の話を聞いて貰いたい、そんな心持ちが伝わってくるような気がします。
わたしの大叔父は陸軍士官学校の学生として終戦を迎えました。まだまだお元気なので、去年、戦前・戦中・戦後の体験をお聞きし、それを録音テープにとらせて頂きました。「主観的な感想も交えてください、むしろそれが聞きたいのです」という不躾な注文に快諾して頂きました。とても興味深いお話で、後世に残す価値があると感じました。よいことをしました。
終戦の年に20歳だった方ももう80歳です。そろそろ戦争中の貴重な記憶も消え失せようとしています。そこで、日本全国規模で各都道府県毎に、「戦争の記憶」録音調査のようなことを行ってはどうでしょう(思い切って途方もない予算を使って!)。神社仏閣・古文書だけが文化財でなく、ご老人たちの戦争の記憶も大切な生きた文化財です。国家的プロジェクトで、何億使っても勿体なくない事業だと思うのです。役に立たない道路よりも、ずっと役に立って長持ちする〝道路〟になる筈です。
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コメント
あけましておめでとうございますm(_ _)m 早々に賀状を賜り、恐縮です。私、先ほど投函してまいりました。のろまですみませんf^^;
ということで、今年もこちらのブログを楽しみにしております。ご指導のほどよろしくお願い申し上げますm(_ _)m
投稿: くま | 2005/01/01 17:02
いえいえこちらこそご指導をお願いします。今年はいろいろなことにチャレンジしてみたいと思っています。妄想が広がるばかりです。
投稿: 高尾 | 2005/01/01 20:00
高尾さん みなさん
あけましておめでとうございます。
この正月、ダンナさんの伯父さんを訪ねたら、急に聞いてもらいたいと、自分の戦争体験を語り始めました。
フィリピンで米軍が投下したチラシや、陸軍の写真班にいたとのことで、たくさんの写真も見せてくれました。
語り継いでいかなければならないと実感しました。
投稿: ラン2 | 2005/01/03 23:44
ラン2さん、あけましておめでとうございます。
正月で親戚一同が集まるのを機会に、おじいさん・おばあさんのお話に耳を傾ける風景が、あちらこちらでみられるのではないでしょうか。それを意識して書きました。
伯父さまのお話は貴重そうですね。写真班なら貴重な写真等がありそうです。
投稿: 高尾 | 2005/01/04 01:18
戦後60年となり戦争を体験した方には
今こそ是非語っていただきたいと思います
私の父は殆ど語らずに20年前に亡くなってしまいましたが 今生きていたら話してくれたのではと思います。
写真 日記 其の他いろいろな資料もまだまだ集まるのではないでしょうか。
投稿: m-cedar | 2005/01/12 17:09
ホームページ拝見させて頂いております。お父様は、殆ど語らずになくなられたということですが、大切なものを残されましたね。それをブログという形で公表されるというアイデアは、面白いと思います。お父様も喜んでいらっしゃるのではないでしょうか。
投稿: 高尾 | 2005/01/12 22:12